一本釣りvs地引網【いますぐ客vs見込客】
公開日:2018-11-28 / 最終更新日:2024-08-21
最近、お客様と接してる中でよくある会話の一部をご紹介します。
「反応が鈍いのですが、原稿を見ていただけませんか?」
「さっそく拝見します! 非常に面白い取組みですね。
ただ、この原稿のゴールの無料個別面談ですが、受け手の心理とはまだ合致しておらず、少し難易度が高いと思いますよ」
「どうすれば良いですか?」
「この場合、情報を事前にたくさんお伝えして読み手が確信を持てれば、売り込まずに個別面談をしたいと言ってもらえると思います。
そういったステップを作り上げることをオススメしますよ。小冊子の無償提供や動画講座の提供を行うことからステップを作ると良いですね」
「一度、同じようなことをやったことがあるのです。
その時はけっこう見込み客が取れたのですが、個別アポの率がすごく落ちるんですよねー。
次は、個別相談のままキャッチコピーを軽く変更してFAXしてみますね」
「(う~ん。もっと見込み客の重要性を伝えたいのだけど……)わかりました!
今でもクライアントさんがとれているようなので、まずはそれで行きましょう。
ただ、見込み客獲得もまた、考えていきたいですね!」
で、結果はというと……
ビフォーとアフターであまりは変化なく、「新規を集めなきゃ!」と集客で行き詰まりを感じていらっしゃるようです。
非常に有益なコンテンツを持つお客様なので、弊社としてはもっと貢献したいのです。ただ、それと同時に「どうしたら、もっと見込み客獲得の重要さを伝えられるかな」と役に立ち切れなかったことで苦悩を感じています。
そこで今回は、見込み客を獲得することがどれだけ大事かを、改めてお伝えします。
「最近、反響がないな……」とお悩みの方は、ぜひ最後までお読みください。
目次
個別相談でないと即受注できない?
さきほどの事例ですが、以下のように例えることができます。
個別相談への誘導 → 一本釣り
小冊子・動画講座への誘導 → 地引網
DRM(ダイレクトレスポンスマーケティング)でもっとも大事なのは、顧客視点で考えることです。
では、FAXやダイレクトメールのようなプッシュ型メディアで無料個別相談へ誘導されると、どういう気持ちになるかというと……
「無料個別相談を申し込んだら、相談は最初のほんの少しだけで、そのまま営業をされそう」
「相談とは言ってるけど、ほぼ確実に売り込まれるだろうな」
このように思う方が、ほとんどではないでしょうか。その中で
「ちょうどこんなサービスを待ってました!」
「売り込まれても良いですよ!」
のように思う方だけが、無料相談を申し込むわけです。
ですので、無料個別相談に誘導される方は、いますぐ客のみとなります。DMを出し、個別相談をしたらすんなり受注。たしかに営業効率が非常に良いですよね。
一方、小冊子や動画講座への誘導をした場合はどうでしょうか。
「小冊子か……。(買いたいわけでも、売り込まれたいわけではないけど)内容が気になるし、とりあえず連絡しておくか」
と、気軽に問い合わせしやすくなります。面談とは違って個別に会うわけではないし、配信後にフォローの電話が来ても訪問などを断れるので、反響は来ます。
別のお客様のケースをご紹介しましょう。
個別相談へ誘導するFAXの時は、5,000件送付して反応は2件のみでした。
その後、小冊子無料進呈のFAXに変えたら、5,000件送付して38件のお問い合わせを獲得しました。19倍もの反響率向上をもたらしたのです。
見込み客にこそテレアポをする
そして、気になるのはそれぞれの即受注の割合ですよね。こちらも比較してみました。
個別相談へ誘導するFAXでは、成約件数は2件となりました。100%受注できたことになります。
一方、小冊子無料進呈のFAXでは、申し込んだ方に「個別相談しませんか?」と電話をかけて受注した割合ですが、個別相談9件のうち受注7件という結果でした。38件のうち、7件受注だったので、成約率は20%弱です。
この結果を見て、どう思われましたか?
小冊子請求だから即受注は取れないと思ったら大間違い、というのがお分かりいただけたのではないでしょうか?
いきなりFAXを送って個別相談を促すよりも、小冊子の請求によって見込み客を獲得する。そこからを個別相談に誘導するという流れが作るイメージです。
FAX返信欄に電話番号を記入する欄を用意しておけば、そこに電話をすることができます。小冊子請求をしてくださった方にフォローの電話をしましょう。
小冊子を読んだかどうかという簡単なやり取りに始まり、
「●●という部分で、さらにお役に立てる情報が提供できると考えています。
よろしければ、無料の個別相談を申し込まれませんか?」
と伝えれば、
「だったら、ぜひお願いしたいです」
とつながることができるんです。
小冊子を請求いただいた方にテレアポしてはいけない、なんていうルールはありません。
地引網は一本釣りに勝ると思いませんか?
見込み客に定期的に情報提供をしよう
さらに、小冊子を請求いただいた方にメールやFAX、ニュースレターなどで情報を送り続けてみてください。これが重要です。
情報を提供し続けると、見込客は「あとで買おうかな~」と思っていたものが急に気になりはじめ、じわりじわりと欲しい気持ちが増してきます。そうすると、
「いますぐ欲しい!!」
と購入時期が早まるのです。
実際にあなたにもそんな経験が、きっとあるはずです。
と思ってちょこちょこインターネットで検索。
「資料だけでも」
とパンフレットをもらっておいた。
すると、そこには60回での分割払いの価格が書いてあって
「貯金しなくても買える!? しかも、今ならお得!」
という感じで車を即日買ってしまった。
最近、そんなことを友人が話していました。情報が大量に入るようになると、意識変容が起こるという良い事例ですよね。
なお、今すぐ客の場合、今はインターネットで検索すれば簡単にライバル会社や類似サービスとの比較ができます。
しかし、これから検討するという見込み客に対しては、ライバル会社は動いていません。あなただけしか知らないということも多いのです。そう考えると、その後の営業活動が非常にやりやすいと思いませんか?
まとめ
小冊子を作るのは面倒だ、という気持ちはわかります。
でも、ずっと大変な一本釣りを続けるよりも、ぐっとこらえて完成させれば、その後は思い立った時に見込み客が獲得できるようになるかもしれません。
過去に小冊子の作り方をまとめた記事を公開しています。ぜひこの機会にご覧ください。
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